『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』は難解な小説だった

映画「ブレードランナー」は観た事ある人が多いと思うんだけどね。
ハリソン・フォード主演で公開された1982年のアメリカ映画だ。なかなかの評判作だし、後に与えた影響も大きいらしくて、いろんな人の評価も高い映画だな。
その「ブレードランナー」の原作が本書「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」
こちらもSF史に残る名作との呼び声が高いけど、これまで読んでなかったんだよなぁ。
映画も観た事ないんで、まったくの白紙の状態で読んでみた。
今になって、どうしてこの本を読む気になったかと言うと、今年、2017年に映画「ブレードランナー」の続編が製作されたそうで、前作と同じくハリソン・フォードが主演してるそうだ。日本での公開日は2017年10月27日を予定してるそうだけど、前評判も良さそうだし、これは観てみたい・・・。

どうせ観るなら、1982年の前編を観てから楽しみたい。
で、どうせ前編を観るなら、原作を読んでから観たい。

って事で、読んでみたぞ。

 

まずは、作者のフィリップ・K・ディックについて書いてみようか。この人の事はあまり詳しく知らないんだけど、超有名なSF作家だな。この人の作品は数多く映画化されてて、「ブレードランナー」の他にも「トータル・リコール」やら「マイノリティ・リポート」「アジャストメント」等々、かなりの数が映画化されてる。1982年まで存命(奇しくも映画「ブレードランナー」の公開年)してたらしいけど、「ディック感覚」と呼ばれる「現実が崩壊していく感覚」が特徴・・・。まぁ、この辺はSF好きなバイト君の受け売りだけどなww
で、オレの知識でも知ってる事を書くと、SF作家には御三家ってのが居るんだよな。
アイザック・アシモフA.C.クラークロバート・A・ハインライン。この三人をSF御三家って呼ぶんだけど(異論もあるらしいw)、この三人にレイ・ブラッドベリを加えてSF四天王って呼ぶ人もチラホラ・・・。さすがに、この辺りの人の有名どころの小説は読んでるけど、オレはSFマニアじゃないからな。
で、この四天王にも・・・
フィリップ・K・ディックが入ってない!
なので、これまで読まなかったんだけど(言い訳w)、人気作家&有名作家なのは間違いないし、本屋に行けば何冊かは置いてるハズ・・・。
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さて、本書の内容だけど、読んでみた感想は・・・
ウ~ン・・・
難しい!
って感じだなww
面白いんだけど、何か引っかかるんだよな。
小説の世界観が深いんだろうけど、オレにはよく分からない部分も(涙)
そうは言っても、なかなか魅力的な小説なのは確かだ。
まずは、タイトルがカッコイイ。「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」なんて、一度聞いたら耳に残りそうなタイトル。翻訳モノだと、原題とは似ても似つかない邦題を付ける愚作も多いけど、こちらは原題に忠実だ。
Do Androids Dream of Electric Sheep?
ここで言うアンドロイドだけど、もちろんスマホに搭載されてるOSじゃないw
いわゆる人造人間のこと。人間そっくり造られたモノを指すんだけどね。そういえば、子供の頃、テレビ番組で「人造人間キカイダー」なんてのが有った。
まずは、文庫本の背表紙から引用・・・。

第三次大戦後、放射能灰に汚された地球では、生きている動物を所有することが地位の象徴となっていた。人口の電気羊しかもっていないリックは、本物の動物を手に入れるため、火星から逃亡してきた<奴隷>アンドロイド8人の首にかけられた莫大な懸賞金を狙って、決死の狩りをはじめた!現代SFの旗手ディックが、斬新な着想と華麗な筆致をもちいて描きあげためくるめく白昼夢の世界!映画化名「ブレードランナー」

アンドロイドは電気羊の夢を見るか? (ハヤカワ文庫 SF (229))
by カエレバ

この説明だけだと、派手なSF活劇を想像しがちだけど、そうじゃない所が名作たる所以・・・。
てか、テーマが深くて・・・オレには・・・
よく分らん!
ってのが正直なところだな。
放射能に侵された地球を捨てて火星へ移住する人類。そこには召使いとして、人間そっくりなアンドロイドが伴われている、地球に残った人類も、政府の指導の下、一見、穏やかに暮らしている。
火星で奴隷のような扱いを受けていたアンドロイドたちが、その境遇に不満を抱いて地球へ逃走してくる。逃走したアンドロイド「処理」する賞金稼ぎのリック。着実に仕事を進めていくんだけど、彼の心の中に疑問が生じるんだよね・・・。
人間が善なのか、アンドロイドが善なのか?
これだけでも、けっこうデカいテーマなのに、ここにインチキ宗教やら特殊者と呼ばれる人物(地球上でのテストで欠陥者とされ移住も許されない者)なんかも絡んできて、物語は重層的に展開。
女性アンドロイドに恋をしてしまったり(実際に〇〇〇しちゃう)、心を持たない(アンドロイドのような)同業の賞金稼ぎと出会ったり、読んでいて飽きない。
飽きないけど・・・
解りにくい!(涙)
人間とアンドロイドを区別する方法として、感情移入度検査ってのが描かれてるんだけど、人間とアンドロイドでは「ある状況に対面した時に、反応の速度・強度が異なる」って事を軸に区別してるんだけど、主人公のリックがこの検査方法に疑問を持ったり、やがては、「もしかして、俺はアンドロイドじゃないのか?」と疑心暗鬼になったり(記憶を組み込まれて、自分を人間だと信じてるアンドロイドも居る
共感ボックスなるもので、他者との共感を得ようとする場面なんかは・・・
もう、何が何やらww
心を持たないとされるアンドロイド、人間だけど他者に同情しない同業者。
この対比も重要なテーマなんだろうな。
訳者のあとがきで書かれてるけど、

ディックにおいて、人間とアンドロイドの生物学上の、あるいは自然科学上の区別は、まったく無意味である。親切な存在はすべからく「人間」であり、それ以外は人間ではない。
~中略~
ディックは、「アンドロイド」と「人間」の形式上の区別には関心がない。
コピーも原物も、親切であればすべて本物である。

う~む、そういう事が言いたかったのか・・・。
てか、この小説を理路整然と理解できる人って、居るの?
もうさ、人間でもアンドロイドでも・・・
どっちでも良いやんか!
って思ったぞww
考えてて頭が痛くなった(涙)

 

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この小説が日本で出版されたのは1969年。50年近く前だな。
その頃に、こういう世界観を描いてみせたってのは、たしかに凄い。


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