「55歳からのハローライフ」は中高年への応援本だ!

村上さんの本を読んだ。村上さんと言ってもハルキじゃない方、の方だ。
テレビ東京系の「カンブリア宮殿」に出演してるので、知ってる人も多いと思う。

で、読んだのは2012年に出版された村上 龍「55歳からのハローライフ」
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これ、出版された時に買ったまま積読になってたんだけどね。
今回、満を持して読んでみたぞ。
というのが、先日、「六枚のとんかつ」っていうとんでもない駄作愚作を読んでしまったんだけど、
何か口直しに良作を読まないと!
って思ったわけ。
超愚作を読んだままだと寝つきが悪い。

確実に口直しになる良作・・・
ってことで積読の中から選んだのが、「55歳からのハローライフ」ってわけだ。
村上(春樹と龍)は、現代日本を代表する小説家だからね。この辺を選んでおけば間違いない。

五編の中編で構成されてるんだけど、これは・・・
「再出発」の物語だ!
5編の物語はそれぞれ独立していて、主人公はみな50代半ば。悠々自適な人、困窮している人、その中間層など、描かれている人物もいろいろだけど、共通しているのが「再出発」だ。
それぞれの人には、それぞれの悩みや苦しみがあり、いかにしてリセット再出発していくかを描いている。
これね、この歳で読むと共感するわ。
この本は10代や20代だと理解されづらいかもしれないなぁ。もしかしたら30代でも早いかもだ。
40代になるとこの本に描かれてることに共感するんじゃないだろうか・・・。
逆に10代とか20代で、この本に共感したとか言われると、オレはちょっとビビるかもなww
10代、20代で、この本に描かれてることに共感するってのは、どんな人生なんだ?って思ってしまうぞ。
理解と共感は違うからな!
理解は出来ても共感までは出来ないと思うのだ。
オレが持ってるのはハードカバーなんだけど、その帯に書かれてる。

希望は、国ではなく、あなた自身の中で、芽吹きを待っている。
多くの人々が、将来への不安を抱えている。だが、不安から目をそむけず新たな道を探る人々がいる。
婚活、再就職、家族の信頼の回復、友情と出会い、ペットへの愛、老いらくの恋・・・。
さまざまな彩りに充ちた「再出発」の物語。

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収録されてる五編をちょっと紹介。

 

「結婚相談所」・・・50代半ばで離婚した主人公の女性。安定した生活を得るために結婚相談所に解く六するも、なかなか良い人に巡り合えない。そんなところへ親子ほど歳の離れた男性と出会い・・・。別れた夫と数年ぶりに会い・・・。やはり一人で生きて行こうと決心する物語。女性の心理描写が上手いな。まぁ、オレは男なんでね、その心理描写が多数の共感を得るものかどうかは知らないけど。
人生でもっとも恐ろしいのは、後悔とともに生きることだ。

「空を飛ぶ夢をもう一度」・・・これは、ちょっと怖かったな。リストラされて警備員のアルバイトをしてる男性が、中学校の時の同級生と出会うんだけど、この同級生ってのがホームレス。主人公の男性も、いつホームレスに転落するか分からない漠然とした不安を抱えているんだけど、この同級生のホームレスが病気になった事で物語が急加速・・・。若い頃は考えた事もないんだけど、名古屋なんかでホームレスの人を見ると、オレもちょっとだけ不安になることがあるんだよな。漠然とした不安だ。
そういう不安と戦って、乗り越えていく男の物語だ。
生きてさえいれば、またいつか、空を飛ぶ夢を見られるかもしれない

「キャンピングカー」・・・会社を早期退職して夢をかなえようとした男性が主人公。退職金でキャンピングカーを買って妻と全国を周る夢。その夢を話したとたん、妻と娘から反対され、男は自分を見失う。再就職すれば家庭の雰囲気もかわるかと、再就職に奔走するもなかなか仕事にありつけず・・・。
イケイケドンドンのモーレツ社員だった主人公の悲哀が等身大で迫ってくる。主人公はキャンピングカーの前に、小さな旅立ちをするのだが・・・。
お前には、会社時代の力関係が染みついてるんだよ。

「ペットロス」・・・これはペットを飼ったことのある人には堪らないだろうな。なんとなく夫婦関係がギクシャクしている女性が主人公。生活に困っているわけでもないけど、冷えた夫婦関係のせいで心が満たされない。心の隙間を埋めるために柴犬のボビーを飼うのだが・・・。
ボビーが死んだ後での夫との会話、なんか暖かいな。
夫婦だからだ。何十年いっしょに暮してると思ってるんだ。

「トラベルヘルパー」・・・若い頃に離婚してからは好き勝手に生きてきたトラックの運転手、生きるためには働かなければならず、運送業界も不景気で生活は苦しい。そんなところへ現れた一人の女性。一生懸命に自分をよく見せようと努力するが、やがて音信不通に・・・。居てもたってもいられずに女性の部屋を訪ねると、思いもかけなかった光景が・・・。不器用な男の恋と再出発への決意を描いた秀作。
人を、運ぶ。人を、助けながら、運ぶ。
何度も、何度も、そう繰り返した。

オレぐらいの歳になると、それなりに後悔してることも有るんだけど、あの時こうしてれば良かった、なんて思う事もしばしばだ。だけど、そのたびに、立ち止まってたら・・・
時間の無駄!
「再出発」は大切・・・。
立ち止まってる中高年の人は、この「55歳からのハローライフ」を読んで、何かしら前に進めればと思うぞ。

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