映画「縞模様のパジャマの少年」の話。これは逸品だ!

泣ける映画は好きだ。
だけど、あからさまに泣かせようとする映画は嫌いだ。
by マサト
今回は子供が主人公の映画の話でもしようか。
2008年の英米合作映画「縞模様のパジャマの少年」だ。
同名のベストセラー小説を映画化したものだけど、原作に忠実に作られていて好感なのだ。
邦画なんかだと、映画化されると原作とは似ても似つかない映画に成り下がる例が多いけど、こちらはかなり優秀だな。

縞模様のパジャマと聞いて何を思い浮かべるだろうか・・・。アメリカの囚人服を思い浮かべる人も多いだろうし、カンの良い人なら第二次大戦中の強制収容所のユダヤ人を思い浮かべるだろうな。この映画は戦争末期のドイツ人少年とユダヤ人少年の交流を描いたものだ。
何度観ても、泣ける!
子供が主人公で戦争ものって言うと、アニメ「火垂るの墓」なんてのが有るけど、あの映画じゃオレは泣けないからなぁ。あの映画って、あざとい!ww
ほら、可哀そうだろ!
さぁ、早く泣け!

って急かされてるみたいで、良い気分じゃない。
そりゃ、可哀そうだとは思うし、気の毒だとも思うけど・・・作り方がいかにも「泣かせてやろう!」って魂胆が見え見えな気がして興ざめもいいとこだ。テレビで何度も放映されてるし、そのたびに観てるけど・・・泣けないww そういうオレの姿を見て、同居人なんかは、
この映画で泣かない人を初めて見た!(怒)
なんて言ってたけど、オレに言わせれば逆だ。
こんな映画で、よくもまぁ、メソメソ泣けるもんだ!
オレの頭は、そんなに単細胞じゃない!
なんて言い返すもんだから、こちら側でも戦争が起こったり・・・。
って事で、今回はオレが泣いた映画の話だ。

 

第二次大戦中、ドイツによってユダヤ人がホロコースト(大量虐殺)された事は有名だけど、「縞模様のパジャマの少年」もその時代を描いたものだ。この系統の映画ってやたら作られてて、有名どころでは「シンドラーのリスト」とか「ライフ・イズ・ビューティフル」とか「戦場のピアニスト」とか、あ~、もう書くのが面倒くさい!ってぐらいてんこ盛りだな。
でね、ほとんどがユダヤ人の視点から描かれてて、
かわいそうだろ!?
気の毒だろ!?

って押し付けてくるんだよな。良い映画も多いけど、観てる人間が何を感じるかは、その人の自由だ!
それを、泣かせよう、泣かせようと誘導するのは大嫌いだ。「火垂るの墓」なんて典型だと思ってる。
その点「縞模様のパジャマの少年」は新鮮だったな。
まず描かれてる視点がドイツ人の少年だ。それも収容所長の息子。ユダヤ人の視点から描いて「お涙頂戴もの」になりがちな舞台を、視点を変える事で良い意味で冷徹に背景を描き切ってる。

まずは軽くストーリーを紹介。
1940年代、ベルリンで暮らしている8歳の少年ブルーノ。軍人の父、優しい母、12歳の姉との四人家族だ。街にはユダヤ人を差別する空気感が溢れている。この辺りのさりげない描写は上手い。
ある日、父の転勤に伴って引っ越しをすることになったブルーノ。父親はユダヤ人の強制収容所の所長として赴任するんだけど、幼いブルーノには細かな事情は分からず、ただベルリンの友達と別れることが寂しいだけだ。
新しい家に到着したブルーノの家族。収容所から少し離れた所長専用の住居に住むことになるんだけど、2階の窓から外を覗くブルーノが目撃したのは「農場」。これは収容所なんだけど、子供のブルーノに収容所なんて解るはずもなく、「農場」と勝手に理解するんだよね。収容所が家から近い事に不安を抱く母の姿も描かれていて、この辺りで夫婦間の思想的な違いが少し明らかにされたり・・・。
母親に外へ出る事を固く禁じられたブルーノは、所長の家の世話をするユダヤ人の男性に聞く。
どうして縞模様のパジャマを着てるの?
いやぁ、子供って恐ろしい(涙)
聞いちゃマズイ事でも平気で口にするからね。
ある日、母親の目を盗んで「農場」への探検に出かけたブルーノ。そこで有刺鉄線越しに一人のユダヤ人の少年と知り合う。シムールだ。同じ8歳の少年にブルーノは聞く。
どうしてパジャマを着てるの?
シムールは答える・・・
これしか無いんだ。
服に縫い付けられた番号を見て、
その番号は何の遊び?
僕にも教えてよ

これね、二人の少年が初めて出会うシーンだけど、たまらんわ・・・。この子役たち、すごい・・・。
なんという演技!
母親の目を盗んでは収容所へ「遊び」に行くようなるブルーノ。食べ物を持って行くと、貪るように食べるシムール。もうね、ここら辺からはラストまで目が離せない。物語にドップリと引き込まれる。
収容所の煙突からもくもくと上がる煙・・・。何を燃やしている煙か分からなかった母親だけど、夫の部下から真実を聞いて、気も狂わんばかりに夫を責める。
ドイツを良くするために命令を忠実に実行してるだけだ!
と答える夫に、
それで平気なの!?
と詰め寄る妻・・・。

ちょっと脱線するけど、これは割と史実に忠実で、実際に収容所の幹部だった家族たちもホロコースト(大量虐殺)について詳しくは知らなかったって言う調査結果もあるからね。
夫の言葉もある意味では正しい。軍人は命令に従うのが仕事だからだ。
ドイツを良くするために命令を実行してるだけだ!
夫婦のやり取りを描くことで、当時の軍人の家族の様子を良く現わしてると思う。
そうそう、思い出したけど、ユダヤ人の女性哲学者ハンナ・アーレントがナチス戦犯アイヒマンの裁判を傍聴して述べてるんだけどね・・・
彼は凶悪犯ではない。ただの「役人」である!

ちょっと思い出したんで書いてみたけど、大脱線したなww
けど、この言葉に当時のドイツの空気感とかドイツ人気質が見て取れるんじゃないかと思うわけだ。

で、ストーリーの続き・・・。
真実を知ってふさぎ込む母親、ナチスの思想に感化されていく12歳の姉。家族を取り巻く空気がおかしくなりかけた頃、ブルーノの家でパーティが開かれる事に。準備のためにシムールがやってきて、そこでブルーノと会うんだけど、ブルーノウソのせいでシムールはひどい罰を受けてしまう。
自己嫌悪に陥るブルーノ・・・。
収容所へ行って有刺鉄線越しに謝るブルーノ・・・。
この子役二人の表情、オレは見てられなかった。
宣伝用の映画を観て、収容所は素晴らしい場所だと信じるブルーノ
ある日、シムールの父親が居なくなった事をシムールから聞かされるんだけど、ウソをついて傷つけてしまったお詫びに、一緒にシムールの父親を探す事を約束する。
スコップで穴を掘り、有刺鉄線の中に入ったブルーノ・・・。
そこで目にするのは・・・。
・・・・・・。
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これ以上書くと、ネタバレになるので書かないけど、何とも言えない気持ちにさせられる映画だ。
もちろんハッピーエンドでもないし、胸がスカッとするわけでもない。
だけど、いろんな感情が胸に迫って来る。
宣伝費に莫大な金をかけてる映画、売れっ子のスターをズラリと並べた映画も面白いけど、こういう映画の方が好きだな。
最初にも書いたけど、
泣ける映画は好きだ。
だけど、あからさまに泣かせようとする映画は嫌いだ。

 

あっ、戦争の話で、またまた思い出した。
ちょっと驚いたんだけどね・・・
「日本とアメリカが戦争した事」を知らない大学生が居て、マジでビビッたww
ウチにバイトの面接に来た子だけど・・・。
歴史を何も知らなくて未来は語れんだろ。
ましてや、未来の担い手である子供の教育が出来るわけがない。

いつものバイト君の下書きチェックだ。

バイト君:あいかわらず手厳しい・・・

どこがだ!?
オレは江戸時代の事を言ってるんじゃないぞ?
太平洋戦争だぞ!?
まだ、あの戦争の経験者だって生きてるんだぞ・・・
それを知らないとか・・・どんな大学生なんだよ

バイト君:まぁ、いろんな人が居ますからww

常識として知ってて当たり前じゃないのか?
オレが間違ってるのか?(涙)

バイト君:泣きながら言う事でもないでしょうがww

悔しいんだわ!


 


次回の予定~
まだ未定。
何か書きたいけどなぁ。

 

 

 

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