映画「東京物語」は日本人の家族の絆を問う良作だ!って話

その人は、「永遠の処女」って呼ばれてたそうだ。
知らない人が多いだろうけど、原 節子である。映画マニアのオレも、リアルタイムでは観た事はないけど、戦前から戦後にかけて活躍した大女優だ。なにしろ1963年に女優を引退してるんだから、観れるわけがない・・・。
でもね、折に触れて名前は聞いていたぞ。死んだ爺ちゃんや婆ちゃんが言ってたからな。
原 節子は美人やったなぁ・・・、って。
原 節子、またの名は「永遠の処女」
2,000年に発表された「キネマ旬報」「20世紀の映画スター・女優編」で日本女優の第1位だそうだ。

で、「東京物語」の話だ。
なんとなくモノクロの映画を観たくなったんでね、どれを観ようかなぁ、ってTSUTAYAで物色してたんだけど、そこで見つけたのが「東京物語」だ。パッケージの裏を見ると、キャストの所に原 節子の名前が・・・。今まで原 節子の出てる映画は観た事ないし観てみよう!って思ったのだ。
昭和28年の映画だからな、大昔と言ってもいい時代の映画なんだけど、この映画が扱ってるテーマというかモチーフは、現代の日本にも通じる大切なテーマだと思うのだ。
いやぁ、これは良かった・・・。
大号泣するような映画じゃないけど、胸に迫るものがあるね。
名作と言ってもいいけど、オレの評価は・・・
観るべき映画!
監督は名匠と言っても過言にならない小津安二郎

簡単にストーリーの紹介。

尾道に暮らす年老いた夫婦の旅支度の場面から映画が始まるんだけどね、これは東京に暮らす子供たちの家を訪ねるためだ。東京に着いた両親だけど、長男も長女も仕事が忙しくて、なかなかかまってやれない。寂しい想いをする夫婦を慰めたのは、戦死した次男の嫁の紀子(原 節子)だ。わざわざ仕事を休んで東京観光に連れて行く紀子。老夫婦は実の子供たちには温かく接してもらえなかったけど、それでも満足そうな顔をして尾道に帰っていく。
尾道に戻って数日後、老夫婦の妻が危篤になり、子供たちの元に電報が届く。子供たちが尾道に帰郷した翌日、母親は他界してしまうんだけど、葬式が済んだ直後、長女は母親の形見を寄こすように次女に催促。葬儀後、紀子を残して、実の子供たちはそそくさと東京へ帰っていく。実家で暮らす末っ子の京子は憤慨するんだけど、紀子は義兄姉をかばって、優しく京子を諭す・・・。
紀子が東京へ戻る前に、義父は上京した際の紀子の優しさに感謝の意を述べて、妻の形見の時計を紀子に手渡す。ここで紀子は号泣・・・。紀子の去った後、がらんとした部屋で、一人、夫が尾道の海を眺めてる・・・。

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ってな流れなんだけどね、これ・・・
深い!
実の子供でも、それぞれ独立して家庭を持つと、両親よりも自分の家庭が大切になる、っていうような描写が随所に描かれてて、考えさせられるのだ。これ、今の日本でも大いに有りそうだろ。
まぁ、独身のオレには分からんけど、まわりの話を聞くと、似たような事をよく聞くし(涙)
そこに、子供の立場を理解する親が描かれていて、堪らないわ(泣)
子供の事を第一に思う両親・・・これ、昨今の子供を殺したり、親を殺したりする連中に見せてやりたい!
かと言って、実の子たちが悪者で描かれてるかというと、そうじゃない。子供たちは子供たちなりに、懸命に今の生活を生きてるのだ。描かれてるのは昭和28年、まだ戦争の傷跡も残ってる時代だろ。
子供の事を想う親、両親への甘えからか、つい自分の都合や生活を優先してしまう子・・・。
戦死した次男の妻、紀子だけが優しく接するんだけど、
日本女性の鑑!
今じゃ、こういう女性、超希少だろ(涙)
この老夫婦に接する紀子は素晴らしい。そして、それに応える老婦人も・・・。
実の子供に冷たくされ、老婦人だけが紀子のアパートに泊まるシーンが有るんだけど、オレはちょびっと泣いたぞ(涙)

全編を通して描かれてる、昔の日本人の立ち居振る舞い・・・
美しいな。
言葉の遣い方もそうだ。
今の若い人には想像も出来ないだろうけど、昔の日本って、こうだったんだよなぁ。
って、オレだってリアルタイムで知ってるわけじゃない。オレが子供の頃に、かすかに名残があったぐらいだ。
昔の人やモノを、とかく馬鹿にしたり否定したりする連中も居るけど、
温故知新って言葉を知らんのか!?
って思うww
昔の事や人を馬鹿にしたって、自分もやがて歳とって、若い連中からオッサンだのオバサンだの言われる視点が欠けてるように思うのだ。
彼らにとって、大事なのは・・・
今の自分だけ!
って感じしか受けんww

 

この映画、理想の夫婦像を描いてるような気もするんだよな。
ちょっと頑固な夫と、その夫を立てる妻・・・。
うん、これは・・・
オレの理想像だ!ww
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で、紀子を演じる原 節子なんだけど・・・
超美人!
さすが「永遠の処女」だわ。
近頃のチャラチャラした女性じゃ太刀打ちできない美しさだな。
特にこの映画での役回りと相まって、ほとんどオレの理想像じゃないか・・・。
150点!
満点以上だわ!(涙)
これまでは、好きな女性のタイプは誰?なんて聞かれると、
太田裕美だ!
って答えてたけど、これからは、もちろん、
原 節子だ!
って答えるぞ。
知ってる人はかなり少なそうだけどな(泣)

昭和28年の映画といっても、平成まで活躍した俳優さんもたくさん出演してて、長男を演じるのが山村 聡。この人、オレが子供頃は軍人(山本 五十六)とか総理大臣を演ってたけど、さすがにこの映画の山村さんは若いw
次女では杉村 春子、この人も息の長い役者さんだな。
もっと分かりやすいところを挙げると、初代の黄門様東野英治郎が旧友の役で出てる。

この映画は、家族の在り方とか、夫婦老い親と子・・・いろんな意味を問いかける映画だな。
昔の日本の美しい立ち居振る舞いで描く良作だ!
ちと原 節子の事を調べてみたんだけど、『晩春』(1949年)、『麦秋』(1951年)、『東京物語』(1953年)で原節子が演じたヒロインはすべて「紀子」という名前であり、この3作品をまとめて「紀子三部作」と呼ぶことがある・・・。
う~む、『晩春』『麦秋』を観なくちゃ・・・。
そうそう、ついでに書いておくと、この「東京物語」「映画人が選ぶオールタイムベスト100・日本映画編(キネ旬創刊90周年記念)」(キネ旬発表)第1位らしい。

 


次回の予定~
追悼!
平尾昌晃さんの話・・・。

 

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